倉田翠ソロ公演 ＠d-倉庫

※6月23日（水）20時〜、チケットの追加販売をいたします。【10枚】（2021.6.22）

※チケットは完売いたしました。当日券の販売はございません。（2021.6.19）

私は普段結構な人数が出演する作品を作っていて、それをずっとやってきたので、そのことに関してはある程度自信を持っているのだろうと思います。 昨年、『捌く』が中止になった時に、たまたま声をかけていただき、あーそろそろやっとけってことかな、と、全く興味のない自身のソロを生まれて初めて作ることになりました。 普段は稽古場で、私は「演出家」であればいいわけです。誰かいるから、その人に対しての私でいい。作品のために、そこにいる人を見ている。ほとんど何も迷うことなく、くっきりとしている。誰が来てもいい。堂々と定位置に座って、稽古場にいる。

一人の稽古は、最悪ですね。まず、私が誰だかさっぱりわからない。音楽をかけて踊る趣味もないので、消えない雑念たちと共に、落ち着きなくオロオロする。どこに座っていいかもわからない。みんなにやってるようにしたらいいんだよ、と私が言う。でも私は私ですから、他人であれば自然にかかる制限みたいなものが効かない。踊ることに対する恥ずかしさや抵抗が立ちはだかって、一人で舞台に立つなどという勇気が出ない。

そんな風にグズグズしていると、うわぁお客さんいた！と、気が付くんですね。よかった、観客がいるんだった。観客がいる限り私は一人にはなり得ないんだった。 一人だったら、もう本当に、変な人じゃないですか？

許されたいんだと思う。全然くっきりしない人が、ただ生きてるってこと。

公演に関するお問い合わせ

MAIL：akakilike.c.u@gmail.com